【MS61】1716年 フランス ルイ15世 エキュ銀貨
フランス王政の激動期を刻む 、幼年王ルイ15世の歴史的大型銀貨!
PCGS鑑定枚数わずか8枚!
太陽王ルイ14世の崩御後、わずか5歳で即位したルイ15世。旧貨の上に新図案を重ねて打ち直したドラマ性に満ちた大型銀貨です。
世界中のコレクターから高い支持を集める「フランスアンティークコイン」の中でも、
特に状態と希少性に優れた人気シリーズのご紹介になります。
■デザイン
表面:右向きの幼年像のルイ15世(胸甲をまといマントを羽織った裸頭の少年王肖像)
銘文:LVD•XV•D•G•FR•ET•NAV•REX(訳:神の恩寵によるフランスおよびナバラの王ルイ15世)
裏面:王冠を戴く円形のフランス王家の紋盾
銘文:SIT•NOMEN•DOMINI•BENEDICTVM(訳:主の御名に祝福あれ)
【通称 “ヴェルテュガダン” の由来】
裏面に大きく描かれた気品ある円形の紋章(盾)は、当時の貴族女性の衣装や下着で、腰回りを大きく張らせる輪状のスカート「ヴェルテュガダン(vertugadin)」の形を連想させたことから、コレクターの間でこの通称で呼ばれ親しまれています。
■状態
MS61
■コイン詳細
【発行年】1716年
【鋳造地】フランス
【PCGS鑑定枚数】8枚
【額面】1エキュ
【素材】銀
【直径】約41mm
【重量】約30.594g
【表面】右向きの幼年像のルイ15世
【裏面】 王冠を戴く円形のフランス王家の紋盾
【PCGS鑑定】MS61
■ポイント
*希少性
”PCGS鑑定枚数8枚”
本品の最大の魅力は、現存数が極めて限られているという圧倒的な希少性にあります。世界的な鑑定機関PCGSの公開Population Reportにおいて、同型(1716-9 Flan r??form??)で「Mint State(未使用級)」として登録されているものはわずか3枚。本品はその中で「第2位」という極めて高い上位ポジションを獲得しています。
フランス王政コイン市場を見渡しても、激動の18世紀初頭の大型銀貨が、ここまで絞られたハイグレードな状態で現代まで残されている例に出会える機会は滅多にありません。
この極端な現存数の少なさは、1715年〜1718年というごく限られた短期間にのみ鋳造された稀少なシリーズであることに加え、本品が「flan r??form??(フラン・レフォルメ=改鋳貨)」という特別な背景を持っていることにも起因しています。
当時、ルイ14世時代の戦費による国家財政の困窮を立て直すため、貨幣改革が行われました。その際、新しい銀の円盤(プランシェット)から作るのではなく、流通していた旧貨(ルイ14世のエキュ銀貨など)をそのまま土台にして、上から新しい図案を力強く重打ち(オーバーstrike)するという手法が取られたのです。長く流通した大型銀貨は、擦れや傷、弱打ちになりやすく、ましてや旧貨の痕跡を抱える改鋳貨が、一度も大きく摩耗することなく「未使用(MS)」の状態で今日まで受け継がれるケースは奇跡と言わざるを得ません。
このように、極めて高い希少性と深い歴史のドラマを併せ持つフランスのエキュ銀貨は、現在「王政期の芸術遺産」として世界中で絶大な支持を集めています。その中でも、優れた状態を奇跡的に維持した今回のハイグレード品は、コレクションの主役を飾るにふさわしい貴重な歴史遺産と言えます。
*状態
”PCGS第2位鑑定”
①MS62+:1枚
②MS61:2枚(本品)
18世紀当時の貨幣製造は、現代の精密な機械造幣とは異なり、手作業のプロセスが色濃く残る時代でした。さらに本品は「flan r??form??=改鋳貨 」という旧貨重打ちの貨幣であるため、下層に潜む元貨(例えばルイ14世の図案や文字)の痕跡が、表面や伝説(銘文)の隙間にわずかに顔をのぞかせることがあります。そのため、同じタイプであっても全く同じ見え方をするものは存在せず、一枚の中にフランス王政の政権移行の歴史が二重に重なり合っているような、奥深い物語性と一点物としての魅力を備えています。
本品は、PCGSにて「MS61」という素晴らしい未使用評価を獲得しています。PCGSのMS61基準は、流通による摩耗が一切ない状態を指し、何世紀もの歳月を生き抜いてきたアンティーク品ならではの風合いをまといながらも、当時の美しい輝きを宿しています。
若きルイ15世の愛らしい顔立ちや衣服のライン、裏面の格式高い王冠の造形、そしてエッジの立体的な縁文が非常に美しく残されており、歴史的資料としても、美術品としても優れた視覚性を備えています。その希少性とデザイン性が見事に融合した、まさにフランス王政の息吹を今に伝える世界に一枚だけの表情を持つ芸術遺産です。
*市場性
フランス王政コイン、なかでもルイ15世の初期肖像を描いた「エキュ・ヴェルテュガダン」は、アンティークコイン市場において世界的な人気を誇る、“フランス大型銀貨の王道シリーズ”です。近年の国内外のオークションでも、その美しい意匠と、摂政オルレアン公による統治、そしてあの有名な「ジョン・ローの金融実験(紙幣導入の直前段階)」へと繋がる激動の背景に結び付いた深い物語性が評価され、ヨーロッパ史や宮廷美術を愛好する幅広い層から継続的な支持を集めています。
このコインが特別なのは、歴史の連続性を物質として現代に伝える「flan r??form??」である点にあります。コレクターの中には、通常の新しい円盤から造られたもの(flan neuf)と、この改鋳貨(flan r??form??)を対比して収集する熱心な専門家も多く、常に引き締まった需要が存在します。単なる貴金属としての価値ではなく、この時代の美術品・歴史的遺産として極めて高いプレミアムが認められているこの価格形成は、本品が持つ歴史性、美術性、そして状態の希少性が全面的に世界市場で評価されている証拠です。
このように「ブルボン王朝の歴史性」「ルイ15世幼年像の芸術性」「改鋳貨の持つ唯一無二のストーリー」を併せ持つエキュ銀貨は、現在フランス王政銀貨を代表する人気シリーズとして世界中で絶大な支持を集めています。その中でも、優れた状態を奇跡的に維持した今回の上位鑑定品は、コレクションの主役を飾るにふさわしい貴重な歴史遺産と言えます。
▼コインのストーリー
■概要
フランス王政の激動期を刻む 、幼年王ルイ15世の歴史的大型銀貨!
PCGS鑑定枚数わずか8枚!
太陽王ルイ14世の崩御後、わずか5歳で即位したルイ15世。旧貨の上に新図案を重ねて打ち直したドラマ性に満ちた大型銀貨です。
■ルイ15世とは
ルイ14世の崩御に伴い、わずか5歳で王位を継承したルイ15世は、その端正な容姿から当初は「最愛王」と称され、国民から絶大な人気を集めました。彼の治世の前半は、摂政や賢明な宰相フルーリーの補佐によって宮廷に秩序が保たれ、フランスは文化や芸術の大いなる繁栄期を迎えます。洗練されたロココ様式が花開いたのはまさにこの時代であり、寵姫ポンパドゥール夫人の庇護のもと、哲学や科学、美術が華やかに発展しました。
しかし、後半の治世は多難を極めます。オーストリア継承戦争や七年戦争といった度重なる対外戦争への介入は、国家財政を激しく圧迫する結果となりました。特に七年戦争の敗北によって、インドや北米の主要な植民地をイギリスに奪われたことは、フランスの国際적地位に大きな打撃を与えました。さらに、過度な宮廷の浪費や政治への不満から、かつての「最愛王」の名声は失墜し、国民の支持は次第に失望へと変わっていきました。
絶対王政の全盛期を築いた先王の影で、ルイ15世は深刻な財政難と社会の歪みを解消できぬままその生涯を閉じました。彼が残した国家の借金と絶対主義の制度的疲弊は、次代のルイ16世へと重くのしかかり、やがて歴史を揺るがすフランス革命へとつながる決定的な伏線となったのです。
■七年戦争について
18世紀半ば、ヨーロッパの覇権を巡り勃発した七年戦争は、フランスにとって世界の植民地地図を激変させる運命の転換点となりました。オーストリアの女帝マリア・テレジアがプロイセンからシレジア地方を奪還すべく、長年の宿敵であったフランスと結んだ「外交革命」から戦端が開かれます。フランスはロシアも加えた大国同盟の一角として参戦し、ヨーロッパ大陸での戦いに多くの兵力と財力を注ぎ込むことになりました。
しかし、真の悲劇は北米やインドでのイギリスとの植民地争奪戦で起こります。フランスは二正面作戦による戦力分散を余儀なくされ、海軍力で優位に立つイギリスに各地で敗退を喫しました。1763年に締結されたパリ条約において、フランスはカナダやミシシッピ川以東のルイジアナといった北米の広大な領土、 tenderインドにおける拠点の大部分を喪失し、新大陸における植民地帝国としての地位を事実上失うこととなりました。
この壊滅的な大敗は、フランスが誇った国際的な威信を失墜させただけでなく、巨額の戦費調達によって国家財政に致命的な打撃を与えました。海外市場を失ったことで経済の先行きは閉ざされ、国内では重税にあえぐ民衆の不満が限界まで高まっていきます。この戦争によって引き起こされた深刻なマクロ経済の混乱と構造的欠陥こそが、旧体制(アンシャン・レジーム)崩壊への秒読みを始めさせ、来るべき大革命への導火線に火をつける結果となったのです。





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