【SP64】1831年 フランス アンリ5世 試鋳貨 1フラン銀貨
至高のコレクションピース!
一般流通には決して投じられなかった、幻の未流通貨!
国家の命運をかけた政治的背景から生まれたプロトタイプであり、歴史的価値の極めて高い貴重な試鋳貨です。
世界中のコレクターを魅了してやまないフランスコインから、
市場では出会うことが難しい、ドラマチックな物語を秘めたコインのご紹介になります。
■デザイン
表面:左向きのアンリ5世の肖像
銘文:HENRI V ROI - DE FRANCE(訳:フランス王アンリ5世)
裏面:王冠を戴くフランス王家の盾、左右を囲むオリーブの枝
銘文:1 - F(1フラン)、1831、その左右に百合章(フルール・ド・リス)
本品(Mazard 911)は「通常頭像」と呼ばれるタイプで、すっきりとした気品あるシルエットが特徴です。裏面に掲げられたフランス王家の盾章と百合の紋章は、ブルボン本流の威信と正統性を美しく体現しており、繊細かつ風格あるデザインが今なおコレクターや歴史愛好家を魅了し続けています。
フランス貨幣史において、このアンリ5世をモチーフにしたコインは、その誕生の経緯から特別な存在感を放っており、世界中のコレクターから厚い支持を集めています。
■状態
SP64
スペシャルストライク(SP):通常の流通貨(MS)とも、近代的な鏡面仕上げ(Proof)とも異なり、特別な製造工程・打刻区分によって製造された特別な貨幣(specimen / special strike)を指します。
■コイン詳細
【発行年】1831年
【鋳造地】フランス
【PCGS鑑定枚数】52枚
【素材】銀
【重量】約5g
【直径】約23mm
【表面】左向きのアンリ5世の肖像
【裏面】王冠を戴くフランス王家の盾、左右を囲むオリーブの枝
【PCGS鑑定】SP64
【専門書】Mazard 911、Gadoury 451
■ポイント
*希少性
”PCGS鑑定枚数52枚”
本貨は、一般流通を目的として製造された貨幣ではなく、1830年七月革命後の王位継承問題を背景に制作された「試鋳貨(Essai)」です。
「王位請求者コイン(Pretender Coinage)」という特殊ジャンルに属し、通常のフランス近代銀貨とは異なる歴史性とコレクター需要を持っています。
試鋳貨として一定の現存数は確認されているものの、市場流通は限られており、特に本品はPCGS鑑定52枚中「SP64」の第2位鑑定という優れたポジションにあります。
単なる希少性だけでなく、“王統の正統性”を貨幣上で主張した1831年フランスの歴史そのものを刻む作品である点こそ、本貨最大の魅力です。
【試鋳貨(エッセイ/パターン)とは】
新しい貨幣を製造する前に、デザインや仕様を最終確認するため、あるいは政治的な意図を持って打たれるテストピースです。流通を目的としないため製造数は限定的であり、その希少性や歴史性は通常の流通貨とは比較になりません。
*状態
”PCGS第2位鑑定”
①SP65:2枚
②SP64:3枚(本品)
③SP63:8枚
本品は、世界的鑑定機関PCGSにおいて「SP64」という素晴らしい高評価を獲得した、現存する中でトップクラスのグレード品です。
鋳造から190年以上を経た現在においても、当時の威厳と輝きを素晴らしい状態で保っており、保存状態の卓越性は一目で伝わります。
レリーフの立ち上がりは極めてシャープで、人物像の輪郭や細部の表現には一切の甘さがありません。表面にはスペシャルストライク特有の上質な光沢が残り、当時の造幣技術が余すところなく凝縮されています。
一般の流通に投じられなかったからこそ守られた、歴史のタイムカプセルとも言える極上の保存状態です。
*市場性
この1831年「アンリ5世 試鋳貨 1フラン銀貨」は、単なる貨幣の枠を超え、フランス王政の激動期とブルボン家の運命を象徴する“極小の歴史的モニュメント”と言える存在です。
発行年の1831年は、フランスを揺るがした「1830年7月革命」の直後にあたります。シャルル10世が退位し、ルイ=フィリップ1世が「フランス人の王」として即位したことで七月王政が始まりました。この新体制は国民の意志を前面に出したブルジョワ王政でしたが、ブルボン本流の血統を重んじる王党派はこれを拒絶。暗殺されたベリー公の遺腹子であり、「奇跡の子」と呼ばれた当時10歳余りの少年アンリ・ダルトワを「アンリ5世」として支持したのです。
このような王位継承危機の真っ只中、正統なるフランス王の存在を世界に誇示するために打たれたのが本貨です。当時、公式に流通していた1フランはルイ=フィリップの銘画でしたが、本貨はまったく同じ額面(5グラム・品位9/10の銀・直径23mmのジェルミナル法モジュール)を意図的に採用しています。つまりこの額面は単なる数値ではなく、「誰がフランスの正統な王か」を貨幣上で争うための強力な政治的記号でした。
まさに「暗殺」「遺腹子」「亡命」「王党派の反乱(1832年に母マリー=カロリーヌが起こした王位回復の戦い)」という、極めて強い物語を帯びた、フランス近代史の真髄を体現する作品です。
このような物語性あふれる試鋳貨は、世界のコレクター市場において「強い物語性を持つニッチ上級ジャンル」として常に熱い注目を集めています。国際市場では、継続的な取引実績があり、希少でありながらもコレクションの対象として確立された安心感があります。
“試鋳貨(Pretender coinage/王位請求者コイン)”であり、なおかつ“第2位鑑定品(SP64)”という、見栄えの良さと歴史的ステータスを兼ね備える本品は、コレクションの域を超え、フランス近代史の遺産としての価値を併せ持つ至高の一枚です。歴史のドラマを愛するコレクターからの需要を鑑みれば、将来にわたり確固たる地位を保ち続ける、資産性の高いコレクションピースといえるでしょう。
▼コインのストーリー
■概要
至高のコレクションピース!
一般流通には決して投じられなかった、幻の未流通貨!
国家の命運をかけた政治的背景から生まれたプロトタイプであり、歴史的価値の極めて高い貴重な試鋳貨です。
■アンリ5世とは
フランスの「幻の国王」として知られるアンリ5世(シャンボール伯アンリ)は、ブルボン朝正統派が復活をかけた、激動の近代史を象徴する数奇な運命の人物です。1830年、祖父のシャルル10世が七月革命で退位した際、わずか9歳で王位を譲られ、一瞬だけ「アンリ5世」となりました。しかし、即位が広く認められることはなく、間もなく従兄のルイ・フィリップが国王となったため、若きアンリは祖国を追われ、長い亡命生活を余儀なくされます。
彼の人生最大の転機は、1870年の普仏戦争敗北によってナポレオン3世の第二帝政が崩壊したときに訪れました。王政復古の機運が最高潮に達し、議会の大半を王党派が占めたことで、彼が本物の国王としてフランスに迎えられる準備は完全に整っていたのです。
しかし、この歴史的チャンスは、アンリ5世自身の頑なな信念によって潰えることになります。彼は、フランス革命の象徴である「三色旗(トリコロール)」を受け入れることを拒み、ブルボン家の伝統である「白旗」に固執したのです。近代化が進む社会において、この要求は議会や国民に受け入れられず、あと一歩のところで王政復古の道は閉ざされました。この決断により、フランスは再び王を戴くことなく第三共和政へと進むことになります。信念を貫き通し、自らの手で王位を手放した王太子の生涯は、今も歴史の大きな転換点として深く記憶されています。
■七月革命について
1830年7月にパリで勃発したフランス七月革命は、絶対王政への回帰を図ったブルボン朝の専制政治に対し、市民が怒りを爆発させた歴史的政変です。ナポレオン失脚後に復活したブルボン朝のシャルル10世は、貴族や聖職者を優遇する極端な反動政治を推し進めました。さらに、議会の解散や選挙権の著しい制限、報道の自由の剥奪を定めた「七月勅令」を発表したことで、市民やジャーナリスト、知識人たちの不満は頂点に達しました。
「栄光の3日間」と呼ばれる7月27日からの3日間、パリの街頭にはバリケードが築かれ、激しい民衆蜂起が起こりました。この鮮烈な民衆の姿は、画家ドラクロワの名画『民衆を導く自由の女神』のモチーフになったことでも広く知られています。激化する暴動を抑えきれなくなったシャルル10世は退位へと追い込まれ、イギリスへの亡命を余儀なくされました。
革命後、ブルボン家正統派の復権は阻まれ、代わりに自由主義的な思想を持ち、市民からの人気も高かったオルレアン家のルイ・フィリップが国王に迎えられます。これにより、神から授かった絶対的な権力ではなく、憲法に基づく「市民の王」が治める七月王政が誕生しました。この変革はフランス国内にとどまらず、ベルギーの独立やポーランドの蜂起など、ヨーロッパ全土における自由主義や国民主義の運動を大きく加速させる契機となりました。





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