
英雄アレキサンダー大王時代のコイン!古代マケドニアの「アレキサンダー大王スターテル金貨」
古代ギリシャ、マケドニア王国の国王として非常に有名なアレキサンダー大王。
歴史に名高い英雄が国王であった2300年前に発行された金貨、非常にロマンがありますよね。
実際、アレキサンダー大王時代のコインはアンティークコイン・古代コインコレクターの間で非常に人気があります。
中でも、両面に女神の描かれた「アレキサンダー大王スターテル金貨」はコレクター垂涎の品。
今回は、「アレキサンダー大王スターテル金貨」について解説します。
コインの概要
表面:鉢部分に蛇のついた兜をかぶった女神アテネ(右向き)
裏面:右手に花輪、左手に棒状の筆記具「スタイラス」を持った女神ニケ(左向き)
銘文: ΑΛΕΞΑΝΔΡΟΥ
翻訳:アレキサンダー大王
発行年 | 紀元前336年~323年 |
発行国 | マケドニア王国 |
額面 | 1スターテル(20ドラクマ) |
発行枚数 | – |
素材 | 金 |
重量 | 8.5g前後 |
直径 | 約17~19mm |
アレキサンダー大王スターテル金貨とは?
アレキサンダー大王スターテル金貨は、古代ギリシャのマケドニア王国国王だったアレキサンダー大王(アレクサンドロス3世)時代の金貨です。
スターテルは、当時の硬貨の価値であり、古代ギリシャ語で「重さ」を表す言葉です。
1スターテル金貨は、古代ギリシャの銀貨、ドラクマのおよそ20倍の価値があったと考えられます。
およそ2300年以上前に作られたコインであり、歴史的価値も非常に高いことからコインコレクター垂涎の品としても名高いアレキサンダー大王スターテル金貨。
こちらで詳しく解説していきます。
コインのデザイン
アレキサンダー大王スターテル金貨は、両面に女神が描かれていることが特徴です。
表面には、女神アテネ(アテナ)の横顔が描かれています。
アテネは、ギリシャ神話のオリンポス十二神のもうちの一神であり、知性や技術、戦争を司る女神です。
最高神ゼウスと最初の妻メティスとの間の娘とされています。
裏面には、女神ニケの全身像が描かれています。
ニケはギリシャ神話において勝利を司る女神です。
スポーツメーカーの「NIKE」はこの女神から名前を取っています。
ニケは、ルーヴル美術館に保管されている「サモラトネのニケ」像でも見られるように、翼のある姿で描かれるのが一般的です。
アレキサンダー大王が数々の強国を征服した全勝無敗の王であったのも、アテネとニケの加護によるものかもしれません。
アレキサンダー大王とは
女神ニケの左側に彫られた「ΑΛΕΞΑΝΔΡΟΥ」の文字。
これはギリシャ語で「ALEXANDROU」と書かれており、アレキサンダー大王(アレクサンドロス3世)のことを指しています。
アレキサンダー大王は、古代ギリシャの帝国、古代マケドニア王国で国王ピリッポス2世の息子として生まれ、20歳の時に父が暗殺されたことにより若くして王位を継承することとなります。
そして彼は王位についてから30歳までに古代においても最も広大な帝国を築き上げることに成功しました。
アレキサンダー大王が歴史上もっとも有名な英雄とされているのは、その功績にあります。
当時のギリシャで考えられていた世界の主要部分のほぼ全て(ギリシア、メソポタミア、エジプト、ペルシア、インド)を無敗で征服したと言われています。
また、征服した土地に通貨ドラクマを流通させ、全域での商取引を活発化させました。
そういった功績から、歴史上において最も成功した軍事指揮官とも呼ばれているのです。
最高神ゼウスの息子であるという神託を受けており、非常に美しい容姿をしていたことから、スターテル金貨表面の女神アテネ像は、アレキサンダー大王自身の肖像でもあるのかもしれません。
数々の功績を残したアレキサンダー大王ですが、その死は謎に包まれています。
マラリアによる高熱や、てんかん発作、急性アルコール中毒、脳炎などさまざまな説がありますが、紀元前323年、33(32)歳で早くもその生涯を閉じたことは間違いありません。
アレキサンダー大王スターテル金貨の希少性
ユーラシア大陸を幅広く統治したアレキサンダー大王の名前の彫られたコインは、アレキサンダー大王が征服していた各地で発見されています。
そのため、アレキサンダー大王スターテル金貨も、鋳造地やデザインの異なるものが複数みられます。
しかし、アレキサンダー大王は征服地の各地で帝国コインの発行を強制していたわけではありませんでした。
そのため、アレキサンダー大王スターテル金貨の発行枚数はさほど多くないと考えられます。
2300年以上昔に発行された金貨、また、非常に名の高いアレキサンダー大王時代のコインということでコインコレクター間でも非常に人気があり、希少性の高いコインと言えるでしょう。
アレキサンダー大王スターテル金貨の種類
アレキサンダー大王スターテル金貨は、アレキサンダー大王の生前に発行されたもの「Lifetime issue」と、死後に発行されたもの「Posthumous issue」が存在します。
何らかの原因で急逝したため、生前発行されたものか、死の直後に発行されたものかが定かでないものもあります。
裏面の女神ニケ像の右翼下に描かれているものが複数種類確認されていることも見逃せません。
八芒星や、ギリシャ文字の「ΛΟ」が描かれているものなどが確認されており、これは、鋳造地による違いであると考えられます。
他にも、およそ半分の重量である1/2スターテル金貨、4分の1の重量である1/4スターテル金貨も確認されています。
1/2スターテル金貨は表面裏面共に同じデザインですが、1/4スターテル金貨の裏面は横向きの弓や棍棒が描かれていることが特徴です。
歴史のロマンを感じる古代コイン、アレキサンダー大王スターテル金貨
今回は、紀元前336年〜323年に古代マケドニア王国国王だったアレキサンダー大王のスターテル金貨について解説しました。
表面に知性や技術、戦争を司る女神アテネ、裏面に勝利の女神ニケが描かれた金貨。
広大な帝国を築き上げた英雄として知られるアレキサンダー大王時代の金貨は、デザインが美しいだけでなく、歴史的価値が非常に高いもののため、現存しているものはコインコレクターに非常に人気があります。
複数種類が確認されていますが、いずれも非常に希少なものと言えるでしょう。
そのため、入手のチャンスがあれば早めに手に入れるのがおすすめです。
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